あなたの山田裕貴はどこから??
ゴーカイブルー?ストロボ・エッジ安堂くん?ハイロー村山さん?となりの怪物くんヤマケン?なつぞら雪次郎?
ちなみに私はGTOです。
G線の理人(中川大志)とクソ兄貴(鈴木伸之)がクラスメイトだったことでおなじみの2012年版、実はこの方も出てました。
山田裕貴といえばキャリアが長い実力派ですが、世間に気づかれ始めたのは割と最近。
ずっと当て馬と不良の役が多く、雪次郎の大当たりを機に良い子系にも舵を切るんじゃないかと思ってました。
そんな中、彼にやって来た主演連ドラがこちら。
「なつぞら」の後にそんなんやる???
「ホームルーム」といえば、激やば主人公・愛田先生(通称ラブリン)。
人気者な爽やかイケメン教師に見せかけて、実は自分のクラスの生徒・桜井幸子を狂愛するど変態サイコ野郎。幸子に色んな罠を仕掛けた上で颯爽と助けることで、彼女のヒーローを気取っています。
実写化・主演キャストが発表された時には色んな界隈が割とざわついたけど、私はめちゃくちゃ期待しながら1話の放送を待っていました。そんな1話の感想がこちら。
山田裕貴の良いところが全部出てた。やってる事は完全アウトやのに、彼が持つ愛嬌的な何かで絶妙に憎めない感じになってる…。
— あずきごはん@ドラマ感想 (@komadorama) 2020年1月24日
そして山田裕貴の顔を綺麗に撮りつつも、しっかりキモさも打ち出していく撮影・演出の技術よ…。
平成と令和を股にかける不良が今日のハイライト。
#ホームルーム pic.twitter.com/FhGHmGG92l
まず、ラブリンの人物描写がやばい。
私は原作を序盤数話しか読めてないので原作再現率はあまり分かりませんが、ドラマ版では1話の時点でラブリンの性格や特性を分かりやすく示してくれている。
クソやば行動(4割全裸)で視聴者に悲鳴をあげさせつつも、幸子への純粋かつ強火な愛情、迂闊な感じ、暗いバックボーンの気配などの描写もある。
人物描写が丁寧なので「ラブリンはやばいけどただのやばい奴じゃないな」と思わせてくる。サイコパスという割には妙に人間味があって、なぜか憎みきれない。
なんなら、計画が狂った時に絶望的な表情でうろたえる様に切なさを感じた瞬間もあって、なんかちょっと応援したくなってしまった。
人の家に不法侵入して全裸になる犯罪者なんですけどね!!
どう考えても応援すべきじゃねぇ!!
ここ最近のドラマのストーカーと言えば雨宮リカ(リカ)を思い出す方も多いと思います。
無意識に相手を絶望に叩き落とすリカと違って、ラブリンは意図的に相手が不幸になるように仕向ける。
「自分で相手を傷つけた上で助け出してヒーローになる」という自作自演。
バレない限り相手から嫌われることはないけど、ある意味リカよりタチが悪いとも言える(人殺しはしないので実刑的には軽いけど)。
それなのに、ラブリンからはリカのような嫌悪感や恐怖感を感じない。やってることは相当気持ち悪いのに、そこに「憎めなさ」「かわいさ」「切なさ」などを感じてしまう。
ラブリンって「愛しさと切なさと気持ち悪さ」を1:1:8の割合で混ぜ合わせた存在なんじゃないかな!!!
自分の倫理観に不安を感じてきた。
でもこれは当の被害者である幸子がまんざらでもなさそうなのも大きい。
悲劇のヒロインになって好きな人(ラブリン)に助けてもらうことに喜びを感じてるというか…秋田汐梨ちゃんもその辺の演技上手いよね…。
まあ確かに顔面が山田裕貴な人気者に助けてもらえるのなら、多少の被害を被るくらいどうでもいいかもしれない…
いや、全然良くねえわ。
椅子に接着剤は「多少の被害」どころじゃないっすね…何回スカート買い替えとるんやろ幸子…。
視聴者がラブリンに気持ち悪さ以外の何かを感じてしまうのは、原作の秀逸さはもちろん、山田裕貴の演技やスタッフ陣の技術もかなり影響していると思う。
この作品では一貫して山田裕貴の顔を綺麗に撮っている。
全裸でやべえことしてるシーンも、幸子に罠を仕掛けてるシーンも、とにかくラブリン(山田裕貴)の顔が良い。
そしてやばいことをしつつも、想い人・幸子に接する時のラブリンの表情は純粋な愛にあふれている(ように見える)。
美しい顔面に恋する表情を浮かべているから、なんか純粋な愛が変な方向に突っ走っちゃっただけの一途な獣的な何かに見えてくる。
冷静になって考えたら、ただの犯罪者なんですけどね(n回目)
そして、ラブリンの激キモシーンと可愛い(ように見えてしまう)シーンの緩急もすごい。
妙に壮大な音楽とヌメッとした動きで気持ち悪さを加速させたかと思いきや、次のシーンではコミカルな動きと演出で可愛らしさを打ち出してくる。
シーンの繋ぎ方がうますぎて、少なくとも私は全く不快になることなく全編楽しく観ることができました。
ここまでずっと山田裕貴の演技のやばさについても触れていますが、彼がここまでハマってるのは、彼自身にラブリンに重なる部分があるからなんじゃないかと思っています。
山田裕貴「好きな気持ちを言葉で表せないから(相手の中に入って)溶けたくなる。」
— あずきごはん@ドラマ感想 (@komadorama) 2020年1月24日
なぜ彼がラブリンの狂気を表現できてるのか、少しだけ分かったような気がする。#あさイチ#ホームルーム
山田裕貴のツイッターをフォローしてる方は何となく分かると思うんですけど、彼は好きなものに対する純粋で深い愛を強火で表明しがち。
あさイチで出た「好きな相手の中に入って溶けたい」ってやつはもちろん、「俳優王になる」「時代を作る」などの山田裕貴語録もその1つ。もちろんそれは彼の大きな魅力だし、私も彼のそういうところが大好きです。
でも「純粋で深い愛を強火で表明する」ってラブリンにも通じてるような気がする。
ストレートな山田裕貴と歪んだラブリンは真逆なように見えて実は近い部分もあって、だからここまで役がハマってるんじゃないかなと勝手に思ってます。
最後に1話の好きなシーンを挙げさせていただきます!!画像は載せてないのでドラマ本編で体感してください!!
・生徒たちの群れの中を自転車で駆け抜けるラブリン
・まんざらでも無い幸子(かわいい)
・平成と令和を股にかける不良
・正直に手を上げてるラブリン
・死んだ目で服を脱ぐラブリン
・綺麗なラブリン(過去編)
・自転車でナポレオンするラブリン(2回)
・鏡の中のラブリン(全裸)
・1:1.618(全裸)
・さっちゃん(真顔)
・使用済みティッシュを取りに、早送りで現場に戻るラブリン
・ヘッドライトるんるんラブリン
・犯罪者ではありません!(※犯罪者です)
・ラブリン劇場の開幕だっ!!
・(罠が他の生徒に当たって)なんでこんなことになったの!?(※罠を仕掛けたからです)
・幸子の髪を梳かすラブリン(全裸)
・終始困り顔な幸子(特にラストがかわいい)
・未成年の主張(全裸)
今期1、刺激的な1話だった!!
2話のラブリン劇場もめちゃくちゃ楽しみ!!!!