ここ最近いろんなニュースがあったし、みんなそれぞれ傷ついたと思うんですけど、私が個人的に一番しんどかったのはこれです…。
— NICOTouchestheWalls (@N_T_t_W) November 15, 2019
嘘だと言ってよNICO Touches the Walls…「壁」ってなんじゃい…愛しても愛しても枯れないって言ったじゃん…これじゃとてもまともでいられない…。
何がしんどいって急すぎる。確かに最近音沙汰はなかったけど、公式がちょっとサボタージュしてるだけだと思って油断してた。普通に信じられない。
好きなバンドの活動終了なんてこれまでも経験してきたけど、それなりに覚悟ができてから…ってことが多かったんですよ…。
例えばチャットモンチーの完結。彼女たちは事前に宣言してくれてたし、こっちが心の準備をするための期間や企画も設けてくれたからギリ耐えられた。最後のワンマンライブもライブビューイングして、前向きな「完結」だって実感できた…(まだ引きずってるけど)
でも今回は……嘘やろ……って感じ。
「いつまでもいると思うな親と推し」を痛感しまくってる。
こんな感じでメンヘラ一直線だったんですけど、曲を聴きまくってるうちにちょっと考え方が変わってきました。
NICOが終わったとしても、彼らの曲は無くならねぇ…とりあえず曲の良さだけでも布教したい…世界にこのバンドのヤバさを知らしめたい…だってかっこいいんだもの…。
ということで、
私が「一生聴きたい」と思っているNICO Touches the Wallsの曲をとりあえず15曲プレゼンしたいと思います!!!
聴いてくれ!!!そして震えろ!!!
※公式の動画がないやつはitunesの試聴リンク貼ってます!!!
1.手をたたけ
NICO Touches the Walls 『手をたたけ』
NICO Touches the Walls「手をたたけ」LIVE at 大阪城ホール 2016.05.06
主な収録アルバム:HUMANIA,ベスト盤
多分、彼らのキャリアの中で一番有名な曲。au「LISMO!」のCMソングでした。
この曲は一見とてもキャッチー。老若男女誰でも楽しめるから、ライブ・フェス・カラオケで大活躍。要所要所で鳴るクラップ音がとにかく楽しいし、曲名のごとく自然と手を叩いてしまう。
メロディ的にもタイアップ的にもひたすら明るい曲かと思いきや…
手をたたけ手をたたけ 願う日は来ないけど
出だしから結構ハードな歌詞!!!!
なら暗い曲なの??と思いきや…
失った夢を取り戻すために泣きっ面にマヨネイズ
なんだって????ふざけてんの???
そしてMVの様子がこちら
You can fly….
これだけでなんとなく分かってもらえたと思うんですけど、NICO touches the Wallsって名前が可愛い割にはなんか変なバンド。この曲にもちょこちょこ変な要素が入ってます。その筆頭が「当たり前を疑う」ような歌詞を入れてきてるところ。
私が特に好きな歌詞は
・この魂が尽きるまで レール曲げるくらいの覚悟だぜ
・子どもみたいとか言う奴はいつから大人になったんだ
・案外 父ちゃん母ちゃん兄ちゃん姉ちゃんじいちゃんばあちゃん みんながみんな 何かが足りねえ
・風向きはいつも変わるだろ 今この瞬間を鳴らすんだ
「レール曲げる」とか「風向きはいつも変わる」とか、変化を受け入れる、楽しむことを歌っているのが好きです。
2.バイシクル
NICO Touches the Walls 『バイシクル』
主な収録アルバム:HUMANIA,ベスト盤
ドラマ「11人もいる!」の主題歌。私がこのバンドにハマることになったきっかけの曲です。私が特にこの曲を聴いてたのは受験期で、受験生の自分の心境にめちゃくちゃマッチしてました。
隣の芝生(自分より受験科目が少ない人・模試結果がいい人)は青かったし、不安並べたらきりがなかったし、笑えないあれこれ(模試の結果)を全部こころのドブに投げ捨ててきた。それでも「ペダルを漕いでるうちは倒れず前に進むでしょう」って歌詞に支えられながら全速力で闇をくぐった。
この曲がなかったら受験は超えられてなかっただろうし、今もしんどい時にはこの曲を聴いたら「とりあえず頑張ってみよう」と思える。
今、何かに行き詰まってる人や、正解がわからない中で頑張ってる人に聴いてもらいたい曲です。
3.渦と渦
NICO Touches the Walls 『渦と渦』(Short Ver.)
主な収録アルバム:勇気も愛もないなんて
アニメ「アスラーン戦記」のOP。
風がざわめき 砕けた気持ち 見透かしてるようで震えたよ
出だしから戦ってる感がハンパない!!!なんてったって「アスラーン戦記」だもんな…そりゃ戦うよ…。
そしてサビがこちら
いま走れ走れ 旋風になって 劣等 絶望 一切吹き飛ばして
めっちゃ戦ってる〜〜〜!!!retto,zetuboって韻を踏んでるのかっけえ!!!
足りない僕らで 信じてた世界を奪えたら まだまだまだ負けられない
やっぱり戦ってる…。
こんな感じでずっと戦ってる曲なんですけど、とにかくサウンドがカッコいいしボーカル光村さんの歌のうまさが極限まで引き出されてるから、ずっと聴いてたくなる。
ちなみにこの曲で最もしんどいのが2番冒頭(主観)
険しい道のり 裏切られっぱなし 作り笑顔も様になり
でも胸のどこかで鳴り止まない叫び声 「正しく生きてみたいんだよ!」
ああああああしんどい…物理的な戦いというより、「生きること=戦い」みたいな精神を感じる…。そしてその通りですよ…毎日が戦争…正しく生きてみたいんだよ…。
NICO Touches the Walls 『ニワカ雨ニモ負ケズ』
NICO Touches the Walls「ニワカ雨ニモ負ケズ」LIVE at 大阪城ホール 2016.05.06
主な収録アルバム:勇気も愛もないなんて,ベスト盤
「NARUTO疾風伝」のOP。
まずタイトルがかっこいい。宮沢賢治リスペクトとかオシャレじゃねえか…。
そしてサウンドもかっこいい。疾走感がエグくて、さすがNARUTO「疾風伝」のタイアップ曲って感じ。
そして歌詞もとっても少年漫画…というかジャンプ。友情!!努力!!勝利!!を体現してる。例えば…
柔よく剛を制しまして 剛よく柔も断つ
「柔よく剛を制す」とは優れた技を持つ者は屈強な敵にさえも勝ってしまうという意味。「剛よく柔も断つ」は、屈強な力を持っていれば優れた技を持つ相手にも勝てるということ。これらは2つでワンセットの言葉で、勝つためには技も力もどちらも大事ってことらしい。
ええええめっちゃジャンプ〜〜!!
誰にも解けない謎がある 吹き出した風に震えてる この迷路をほどいてやる
「誰にも解けない謎」=「未来は誰にもわからない」そんな未来に対して震えながらも挑もうとする主人公。火影に成ろうとするナルトだってばよ…。
君が笑った明日は雨かい
「君」が笑うのが相当珍しいこと(明日は雨か?と思うような出来事)だと分かる。
そんな君が笑うこともあるように、未来には何が起こるか分からないって意味合いがこもってるんじゃないかな〜と思います。
なので「ニワカ雨ニモ負ケズ」=「何が起こるか分からない未来に負けない」……かっけぇ!!!!
ちなみにこの曲はアコースティック版もめっちゃいいので、アルバム「Howdy!! We are ACO Touches the Walls」も聴いてみてほしい…。
5.Diver
NICO Touches the Walls 『Diver』
主な収録アルバム:PASSENGER,ベスト盤
またまた「NARUTO疾風伝」のOP。
悲しみなんて吐き出して 前だけ見てればいいんだっけ それじゃとてもまともでいられない
え、これ今のNICOファンや嵐ファンの心境やん??なに??未来予知??
いや、すみません落ちつきます。
こんな感じで、この曲はNARUTOのOPの割にはちょっと後ろ向きというか…「ニワカ雨ニモ負ケズ」ほどの力強さはない。サビもこんな感じ。
息をしたくて ここは苦しくて 闇を見上げるだけの夜は もがく減圧症のダイバー
聴いてるだけで…こっちまで息が…。
減圧症とはダイビング時に体に窒素が溜まることで、呼吸困難・めまい・しびれなどが引き起こされて最悪の場合は死に至る症状。
結構ヤバイもので例えてるけど、確かにそれくらい苦しい夜ってあるよね…。でもこれで終わらないのがNARUTO主題歌。
生きているんだって 確かめたくて 深い海底を目指してもう一度 呼吸をしよう
強い!!!強いよナルト!!!苦しさがなくなった訳ではないけど、1回呼吸し直してから海底を目指すってのがね…偉い!!(泣いてる)
でもそこはNARUTOですから、簡単に上手くいくわけもなく…。
頭の地図をひっくり返したら 足りないものだらけで 1人怯えた昨夜
僕は強いんだってずっと思ってた 誰よりも強いってずっと思ってた
しんどーーーい!!!!共感が止まらん!!!
やろうと思い立っても足りないものばっかり見えてきて踏み出せないし、自分の弱さに気づいてしまった時の虚しさったらないよな…
こんな感じで苦しさと少しの希望を繰り返しながら曲が進んでいきます。聴いてるこっちまでダイバー気分で苦しい曲ではあるけど、とにかく共感が止まらないのでぜひ…。
6.ホログラム
NICO Touches the Walls 『ホログラム』
主な収録アルバム:オーロラ,ベスト盤
今度は「鋼の錬金術師」のOP。
真っ白な景色にいま誘われて 僕は行くよまだ見ぬ世界へ
出だしからエモいってばよ…そして歌が上手すぎるってばよ…(NARUTOから離れられない)
曲のテーマ的には「ニワカ雨ニモ負ケズ」と近いけど、よりエモいというか…サウンドはまっすぐで歌詞の比喩がとても詩的。例えばこんな感じで。
・迷子のまま 旅していた 鼠色の空の下 日替わりの地図 いくつもの夢が滲んでいた
・強がってキズついた心透かしたように 降り出した雨粒たちが 乱反射繰り返す
・知らず知らずに貼っていたのは 白黒のステッカーで 大事なもの 僕らは隠してしまっていた
・宝の石より 花より 星の灯りより 綺麗な 夢という名のホログラム
・真っ直ぐな光が散らばって 雨上がりの午後に 束になって降り注ぐ
比喩が秀逸かつ綺麗すぎて一生聴いてられる
そしてすごく綺麗な比喩だけど、順風満帆ではない感じはよく分かる。
ハガレンといえば「メリッサ」「リライト」「嘘」など主題歌に名曲が多いことで有名やけど、この「ホログラム」も例に漏れず超名曲です…。
7.まっすぐなうた
NICO Touches the Walls 『まっすぐなうた』(Short Ver.)
主な収録アルバム:勇気も愛もないなんて
海外ドラマ『The 100』のイメージソング。私が特に好きなのは出だし。
間違ってた なんか全部間違ってた 虚しさも 悲しさも
↓2番の出だし
企んでた なんか全部裏目に出た 恥ずかしくて 情けなくて変な顔で笑って
分かりすぎる…そして歌が上手いからストレートに心に突き刺さる…共感がやめられない止まらない…。
色々必死に考えてやったことが結果に繋がらなくて、「なんか全部間違ってた、裏目に出た」って無理して笑っちゃう。あるあるすぎてしんどい。
でもこの曲、共感できてしんどいだけじゃない。サビはこんな感じ。
俺は何も分かっちゃいない 掴んじゃいない 運命なんて綱渡り
ただ笑っていたい 変わってみたい まっすぐな歌歌うために 君に光を射すために
眩しい!!!!目が!!目がぁぁぁぁ!!!
この曲の主人公、境遇的にはめちゃくちゃ共感できるんですけど、まっすぐ前向きに進もうとしてる感じがとにかく眩しくてしんどい。
ボロボロになりつつもまっすぐ進んでいけたらいいのになって思わされる曲。
8.夏の大三角形
NICO Touches the Walls 『夏の大三角形』
主な収録アルバム:Shout to the Walls,ベスト盤
カルピス,レコチョクのCMソング。これも聴いたことある人多いんじゃないでしょうか…。CMでも流れてたサビがこちら。
3秒間 君に見惚れて 今、全力で恋してる 夏の大三角
あまーーーーい!!!!
ドラマ「初めて恋をした日に読む話」の雅志を見るたびにこの曲が頭に流れてました(彼は3秒じゃなくて7秒やけど)
他の歌詞はこんな感じ
・「そんなしかめ面ぶら下げて 俯いて歩いてるから 目の前に女神がいても 気づかないんだ」って君は笑った
・はしゃぐ君の笑い声で 楽園に変わる
・君がただ笑うだけで総てが変わるなんて 知らないまま生きていた
何だこれ……少年の夢を詰め込んだファンタジーヒロイン&根暗だけど美少女に好かれる主人公って感じ…マガジンかよ…大好きだよ…
この曲(夏の大三角形)と
・花火(aiko)
・天体観測(BUMP OF CHICKEN)
・オリオンをなぞる(UNISON SQUARE GARDEN)
・星降る夜になったら(フジファブリック)
を合わせて、星の曲・神7と呼んでいます(名曲だから全部聴いてね)
9.妄想隊員A
NICO Touches the Walls 『妄想隊員A』
主な収録アルバム:PASSENGER,ベスト盤
そもそも私は先にハマってた父の影響でNICOを知ったんですけど、その父がめっちゃリピート再生してたのがこの曲。
簡単に言うと、悪い女に翻弄されて「君のためなら死ねる」とか言っちゃうバカな男の曲。
これだけだとよくある感じやけど、この曲は男側が女のあざとさに気づきつつも惹かれてるのが面白い。(女性目線の曲で騙されてると気づきつつも…って感じのはよくあるけど、男性目線だと珍しいような気がする)
例えば好きな女性(悪い女)を表す歌詞はこんな感じ。
ドラマ仕立ての仕草はそう 慣れた手口の殺人犯のよう 君は知ってる愚かな僕のかわし方を 君は魔性の女だよ
好きな人を「殺人犯」って表現してる曲、滅多にねぇぞ?
そして不穏ワードの連続
・君のためなら死ねると言った
・愛の果てへ突っ込む妄想隊員A
・寂びた恋なら早くそう言って
・それは破滅へ続く近道
・愛の魔法の副作用
・心なしか闇に寄り添い
不倫なの??セフレなの??叶わぬ恋をしつつも相手(女)は振り回してくるって感じなの??気になりすぎる……。
というか本当に「夏の大三角」と同じバンドの曲???
ちょっと話ずれるけど、この曲を聴くと「クズの本懐」の茜を思い出すんですよね…相手自体には興味ないくせにブンブン振り回しやがる悪女感が…ジャンプ(NARUTO曲たち)・マガジン(夏の大三角)路線かと思いきやビッグガンガンでも連載できちゃうのかよ…すげえよNICO…。
そしてこれをリピート再生してた父、何かあったんかな…いや、曲がかっこいいから聴いてただけよな…そこは掘ってもいい事ないからやめとこう…。
10.梨の花
主な収録アルバム:How are you?,ベスト盤
愛しても愛しても君は枯れない 梨の花
うわああああああああああああ
はい、落ち着きます。
そもそも梨の花ってなんやねんと思って調べたんですけど、漢詩から取ってるらしい。
は、博識〜〜!!
梨の花は美人、素晴らしいものを表すもの。つまり君=梨の花=憧れの美人。
でも梨の花って日本ではあんまり美しいってイメージないですよね?
実は日本オタクの祖(私が呼んでるだけ)こと清少納言パイセンは「枕草子」で
「日本で梨の花は面白味のない花とされているけど、中国では素晴らしいものとされる。何か理由があるのだろうと思って観察すると、花びらの端に美しい色つやがほのかについているように見える。」
って言ってるらしいです。
つまり梨の花(=君)の魅力はよく見ないと気づけない。「君」は一見普通の子やけど、この曲の主人公はその美しさに気づいてて憧れてた…とも解釈できるな〜と…エモッ…。
僕は野に咲くトウバナだから 日なたに浮かぶ君を 見て見ぬ振りするのがやっとだぜ
「君=梨の花」の次は「僕=トウバナ」ときたよ…植物祭り…。
トウバナは道端に生えて地味な花をつける雑草。つまり「地味な僕は君に相応しくない。だから好きだけど言えない。」的な…back numberが歌ってそうな内容やな…。
普遍的なテーマやけど、とにかく博識&解釈が捗るということで選ばせていただきました…オタク、そういうの大好き…。
11.ページ1
主な収録アルバム:PASSENGER
とにかくメロディが好きでずっと聴いてた曲なんですけど、聴けば聴くほど歌詞の深みにもハマっていきました。
苦しみに向き合いつつも前向き。
例えば、1番と2番の歌詞を比べると確実に精神状態がよくなってることが分かる。
↓1番冒頭
春が去って 明日明後日 雨
流されてゆく記憶の数々は 長い旅で 非常にお疲れ
↓2番冒頭
桜も散って また次へ進める
変えていくものは変えていこう 自分自身をリセットすればいいじゃない
1番でも2番でも歌ってる内容はあまり変わってなくて、主にこの2つです。
・春が終わること
・古い記憶(思い出)が自分の中からなくなっていくこと
でも表現の仕方は全然違う。
1番だと「明日明後日 雨」「非常にお疲れ」などマイナスな表現が多いけど、2番だと「また次へ進める」「自分自身をリセットすればいいじゃない」と前向き。同じ内容でも全然印象が違う。すごい。
しかも2番の「桜が散って」って普通は切ないものと絡めて歌う表現だと思うんですよ…。
例えば、いきものがかり「SAKURA」・クリープハイプ「栞」・GReeeeN「遥」…桜を散らせてる曲は大体「別れ」をテーマにしてる。
でもこの曲では「桜が散る→次へ進める」って繋げてるんですよ…すごくないですか…?(語彙力の不足)
この1番と2番の比較も好きなんですけど、私が単体で好きな歌詞はこちら
「痛みのまた奥にある悲しみ」をオブラートに包んで 声に出して届ける
これめっちゃ難しい。痛みに向き合うのもしんどいのに、その奥にある悲しみも直視しなきゃいけない。しかもそれを声に出してる。その時は、相手への気遣いとして、オブラートに包む。
こんなの簡単にできたらもっと人生生きやすい。
でも「痛みのまた奥にある悲しみ」を吐き出せる相手がいるって素敵なことだし、例えいなくても、壁に向かって吐き出せば少し楽になるのかな…と思ったり。
12.N極とN極
主な収録アルバム:オーロラ,ベスト盤
ぶっちぎりのリアルさとキツさとしんどさを誇る名曲。
遺書を書いてる僕の気持ち 他人とキスする君と同じ 僕らはお互いこんなに似てるのに
出だしからキッツ!!!!キッツイワードの掛け合わせ!!!!無理無理無理!!!重い重い重い!!
・重なり合っても片っぽは空虚なため お別れすることにしました
・追いかけても2人の距離は変わらないため お別れすることにしました
・散々惹かれあったけど やっぱ君じゃないや
リアルすぎて吐きそう
思い出したくもない苦い記憶が蘇る…
しかもこれ「似た者同士の2人」「1人が追いかけても距離が縮まらない2人」「惹かれ合った(引かれあった)2人」って
3つの意味をかけて「N極とN極(磁石)」をタイトルにしてるの、流石に天才すぎません…???
気付いた時は鳥肌が止まらなかった。
好きなNICOの曲はたくさんあるけど、発想が天才すぎてビビったって意味では、これが一番の名曲かもしれない…。
13.マトリョーシカ
主な収録アルバム:PASSENGER,ベスト盤
アニメ「C」のOP
この曲は絶対イヤホンで聴いてください。
ギターが、左、右、左、右…って分かれて聴こえてくるからめっちゃ楽しい。でもメンタルが安定してない時だとこのギターに焦燥感を掻き立てられる…というか、この曲自体が割とこっちを焦らせてくる。
これ、自分の殻に閉じこもってる人がどうにか出ようともがいてる曲なんですよ…。
マトリョーシカは胴体の部分で上下分割できて、その中に小さい人形が入ってるやつ。
要するにこれ↓
この曲では自分をマトリョーシカの内側の人形、自分の殻を外側の人形に例えてます。
生き抜くために着込んだ 君だけが見える鎧は
見栄と外聞に怯えた 愚かの果ての現実
多分これ「君だけに見える鎧」っていうのがポイント。主人公は鎧で自分を覆ってて、他の人には気づかれてないけど「君」だけは気づいてるっていうね…。そして、この状況がこの先にも繋がってる。
↓1番サビ
いっそ壊してくれよ 殻の俺の中にはまた
何の傷みもない さらにちっぽけな俺の殻
ここから出してくれ マトリョーシカ
↓2番サビ
いっそ剥がしてくれよ へらへら笑った俺の殻
本性暴いてくれよ 君にいま声が聞こえるなら
↓ラスサビ
いっそ壊してくれよ 哀れな俺のマトリョーシカ
本性暴いてくれよ 君にいま声が届いているなら
逃げも隠れもしないから ここから出してくれ マトリョーシカ
超絶他力本願!!!!
めちゃくちゃ「君」を頼り切ってる!!!「ニワカ雨ニモ負ケズ」や「バイシクル」の爪の垢を煎じて飲ませたい…。
そして殻から出るつもりはあるけど、自分から撃ち破ろうとはしてないから、ずっとそのままの状態っていうのがね…リアル…。
殻を壊してくれるラフ・メイカー(BUMP)的な人はなかなか居らんよね…。
14.エーキューライセンス
NICO Touches the Walls 『エーキューライセンス』(ショート ver.)
主な収録アルバム:勇気も愛もないなんて
眠れない君をのせて 知らない街から街へ
あしあとが道標 どこへだって行けるのさ
このようにめっちゃ陽の曲。そして利他的。
さっきの「マトリョーシカ」にはこいつの爪の垢も煎じて飲ませたい。
基本的には明るすぎる曲より陰のある曲の方が好きなんやけど、この曲には最高の萌え要素があるんですよ…。
まず、主人公がめっちゃ「君」に尽くしてる。
眠れない君を乗せて坂を登り降りしたり、退屈そうな君を楽しませるために話題を100パターン用意したり…そして極め付けがこれ。
でも照れくさくて何となく言えない 本音があるんだよ ずっと君の側で ハンドル握っていたいって
「エーキューライセンス」って「A級ライセンス」かつ「永久ライセンス」なんですよ…。
こんなの新手のプロポーズじゃんね…キュンキュンするよ…。
…なんですけど、直後にひっくり返ります
間抜けな僕をのせて 今日も地球はまわる
右も左もなければ 後戻りもしなくて
僕は今夜もイメトレ 知らない君を知りたい
あしあとの道標 どこへだって行けるのさ
いや、イメトレかーーーい!!!!
というか妄想かーーーい!!!
好き!!!!
15.ulala?
主な収録アルバム:QUIZMASTER
最新アルバムにして最後のアルバムにもなってしまった超名盤「QUIZMASTER」の4曲目に収録されています…(ここにきて再度ダメージを食らう)
とにかく聴いてて気持ちいいメロディと歌詞。聴く麻薬。いわゆる中毒曲。
音楽的知識が皆無な私にはなんでこんなに中毒性があるのか分からない。
ただ1つ言えるのは、とにかく韻の踏み方が絶妙。
・坂駆け上がって 空き缶蹴散らして
・好きって言えたっけ 目を見ながら言えたっけ
・春はうらら ただゆらゆら ひねもすまま
あと、歌詞の内容は若干ひねくれてて物悲しい。中毒性あるからってずっと聴いてたら何となく情緒が不安定になってきてキマってしまう。本格的にあかんでこれ。
特に物悲しさが爆発してるのがこの辺
・月に跨って こそこそ時代嘲笑って 異常に報連相 自惚れたら世も末かな ああふざけるな
・メモっといたほうがいいぜ 後悔墓場に届く前に
・ただ春はうらら ほつれたボタン 違えたまま
違えたボタンは直そうよ…そしてまた歩き出してくれよNICO Touches the Walls…
あかん…ulala?の物悲しさがめちゃくちゃ辛いぞこれ…こんな名盤で期待させといて急にいなくなるなんて鬼すぎる…。
レーベル変えて再始動とかさ…名前変えて再始動とかさ…いつまでも待ってるからな!!!
はあ…「ハナノユメ」のNICOカバー版を聴いて倍泣いてこよう…。